美容ライターが教える、正しい美肌のつくり方

美容ライターRADAがたどり着いた美肌をつくり、キープするための情報を発信していきます。

お肌の状態を左右する、2つのブドウ球菌のお話

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私たちのお肌にはさまざまな菌がいます。

「菌なんていやだ~」と思う人もいるかもしれませんが、腸にたくさんの菌がいるから健康を保てているように、お肌にも菌がいるから美肌なんです。

ということで、まずはお肌の状態を左右する2つの「ブドウ球菌」のお話しです。

 

 お肌をうるうるにしてくれる「表皮ブドウ球菌

お肌に存在する菌の代表が「表皮ブドウ球菌」です。

私は元々飲食店勤務なので、「ブドウ球菌」と聞くと「食中毒で体調崩すやつだ」と反射的に思ってしまうのですが、この表皮ブドウ球菌はとってもいい子ちゃん。うるおいのあるすべすべ素肌をつくるのに欠かせない存在です。

表皮ブドウ球菌は、私たちが出す皮脂や汗を食べ脂肪酸を出しています。この脂肪酸は弱酸性で、お肌の状態を最適キープするほか、脂肪酸自体がお肌のうるおいにもなります。

弱酸性って何?という話ですが、pHでいうと4.5~6.5の間。これはお肌にとって一番いい状態で、うるうるお肌であるのはもちろん、外からの病原菌や雑菌もブロックしてくれます。

お肌にやさしいのがウリなあのボディソープも「♪~弱酸性ビ○レ~♪」ですね(笑

 

肌荒れを起こすのは、傷を化膿させる「黄色ブドウ球菌」のしわざ

では、お肌がアルカリ性に偏るとどうなるでしょうか?

残念なことに、かゆみや赤みがでてきます。このとき登場するのがもうひとつのブドウ球菌黄色ブドウ球菌」です。

子供のころ、ケガをしたところが化膿して、黄色いぐじゅぐじゅが出てきた記憶があるかと思います(私は先日も自転車でこけてぐじゅぐじゅになりましたが…)。その黄色が「黄色ブドウ球菌」と呼ばれる理由であり、飲食店で食中毒を起こしてしまう菌のひとつでもあります。化膿菌なんて呼ばれることもありますね。

この黄色ブドウ球菌がエサにしているのは体液。ケガをするとそれを治すために体液がどんどん出てくるのですが、それをエサにして増殖します。

実はこの黄色ブドウ球菌はとっても身近な菌で、おそらくほとんどの人の手に今、くっついています。キレイに清掃されたホテルの部屋にもいます。エレベーターのボタンやエスカレーターの手すりなんて、わんさかいます。

 

免疫機能が衰えると菌バランスが崩れ、黄色ブドウ球菌が増える

でも私たちの肌は普段、黄色ブドウ球菌による悪い影響を受けていません。これは、肌が元気で自己免疫機能が働いているからです。

ところが何らかの理由でお肌の状態がアルカリ性に偏ってくると、表皮ブドウ球菌が減って、黄色ブドウ球菌が増えてきます。するとかゆかゆになったり、赤くなってヒリヒリしてきます。

さらに、かゆいからと爪でボリボリかいて傷になると、そこに黄色ブドウ球菌が入り込んで、さらに肌荒れを悪化させてしまいます。恐ろしいマイナス循環、負のスパイラル!

同じブドウ球菌なのに、この違いは何!と怒りすら覚えます。

 

美肌のためには表皮ブドウ球菌が増えやすい環境づくりを

ということで、美肌を保つにはお肌の菌のバランスを最適な状態にキープすることが重要です。

ではどうするか?

まずはお肌がアルカリ性に偏ることは避けます。その代表が「洗顔のしすぎ」。洗顔をすると表皮ブドウ球菌も洗い流してしまうので乾燥が進み、アルカリ性に偏りがちになります。

そして睡眠不足とハードなダイエットもキケン要素。なかなか難しいですが、美肌のために睡眠と栄養は欠かせないんですね(私の場合、栄養は十分なんですが・泣)

「お肌が乾燥してきたから、美容液をたっぷり使う」というのも決して間違いではないのですが、それは一時しのぎにすぎません。本当の美肌を作るには、お肌の菌が元気でいられる環境をつくること。そうなると、お化粧品への投資を減らし、オシャレに資金に回せて、ますますいい女を目指せちゃいますよ!