紫外線からお肌を守る! 日焼け止めの数値の見方
前回は紫外線と日焼けの仕組みをお話しました。
基本がわかったところで、やるべき対策を考えてみましょう。
まだ読んでないよ!という方はコチラ→ 後悔しないための日焼けと紫外線の基礎知識
日焼け止めを見ると、2つの表記があることに気づきます。
「SPF40 PA+++」
「とりあえず、数値が大きいのを買っておけば大丈夫!」なんて思っていませんか?
そのやみくもな選択が、美肌づくりを遠ざけているかもしれません。
UVBに効く「SPF」。日焼けをどれだけ遅らせるかを表示
SPFは、Sun Protection Factorの頭文字をとったもので、「紫外線防御指数」と言います。この防御の対象になるのがUVBです。
SPFが表す数値は、その時間を遅らせることができる時間。つまり、「SPF30」は日焼けを30倍遅らせることができるということです。
紫外線が当たりだしてから日焼けする(専門的には紅斑という赤い斑点がでてくるまで)の時間が15~20分だと言われています(20~25分という説もあります)。
SPF30=20分×30=600分
つまり、10時間の間、日焼けを遅らせることができるということです。
ただし、これは一般的な数値。15分~20分というのはあくまでも基準なので、実際には肌が弱く10分で焼けてしまう人もいます。この場合は、「10分×30=300分」。つまり5時間遅らせる効果しかないことになります。
とはいえ、「とりあえず数字の大きいもの」と思うのは大間違い。数字は時間の長さであって、日焼け防止の強さではありませんから、数字の大きさに安心するのは意味がないんですね。
化粧品メーカーは、「レジャーにはSPF50で、ショッピングにはSPF30」などといっていますが、専門的な見地からいえば、「レジャーは35、日常は10」で十分。大切なのは使い方です。
UVAに効く「PA」。表示は4段階
つづいてもうひとつの数値「PA」です。
これはProtectiom Grade of UVAから来たもの。PAのAは、UVAのAなんですね。
PAはSPFのように数字で表すのではなく、「+」の数で表示されます。ランクは4つです。
PA++++ 極めて効果がある
PA+++ 非常に効果がある
PA++ かなり効果がある
PA+ 効果がある
ちょっとザックリな感じもしますが、数値化されているよりも分かりやすいかもしれません。
選ぶ際の基準は、日差しの強さ。真夏のさんさんと照りつける太陽には「PA++++」が必要ですが、室内では「PA+」で十分。真夏を過ぎれば「PA++++」は必要ありません。
ただし、UVAは一年中降り注いていますので、冬場でも外出する時には「PA+」くらいのスキンケア製品を使うことをオススメします。
日焼け止め数値の見方はお分かりいただけたでしょうか?
「思っていたより低い数値でいいんだぁ」と思われた方が多いかもしれませんね。美肌のためには、効果が高いものが必ずしもプラスになるとは限りません。お肌への負担を考えると適度なものを選んで、正しく使うのが大切。
次の記事では、そのあたりのお話をしてみたいと思います。
後悔しないための日焼けと紫外線の基礎知識
夏はすぐそこまで来ていますね。
夏といえば、紫外線!
ということで今回は紫外線対策について考えてみたいと思います。
まさに“黒”歴史。冬になってもとれない日焼け
私は30代の頃、無防備な日焼けをしてしまいました。小学生だった息子はサッカーに明け暮れ、毎週末、日がさんさんと照りつける中で応援。恐ろしいことに、日焼け止めも帽子も日傘もないしという無謀極まりないことをしてしまいました。
そしてある日気付いたのです。
「冬になっても黒いままだ・・・」
後悔先に立たず。そこからは必死のケアをしていますが、シミは増える一方です。
私ほどのおバカはいないと思います。みなさん、いろいろな対策はすでにしていると思うのですが、ただ強い日焼け止めをぬったりしていませんか?
紫外線の正しい知識は、意外に知らない人が多いもの。まずはその辺りから進めていきたいと思います。
紫外線が怖いのは、“今”の日焼けでなく、“将来”のシミやシワ
日焼けは紫外線の影響で起こるというのは、耳にしたことがあると思います。
少し前は、若い人を中心にわざわざ日焼けサロンに行って紫外線を浴び、こんがり小麦色に焼く人がいましたが、彼女たちのお肌は今、どうなっているんだろう?と考えると、ちょっと怖くなります。
なぜかというと、日焼けの影響はその時の肌を小麦色にするだけでなく、後々になって大きな影響をおよぼすからなんです。
具体的には、若い頃に浴びた紫外線が30代後半以降にシミやシワとなって表れてくるのです。ずっと奥に潜んでいるとは、侮れない紫外線・・・
「じゃじゃ~ん!そろそろ登場しちゃうぞ~!」と、呼んでもいないのにわいてくる恐怖のシミ体験は、アラフォー女子の多くの人が体験しているホラーでしょう。
シワに関しては、紫外線がシワを直接作るわけではありません。紫外線が肌を老化させることで弾力をなくし、結果としてシワを作ります。ハリがなくなるので、毛穴もぱっくりです。怖っ!!
とはいえ「紫外線を絶対に浴びない生活」などできるはずはありませんし、心を病んでしまいそう。
夏をしっかりエンジョイしたい!というのも本音。
だから今を楽しみながらも将来に後悔を残さない、正しいケアを知っておきましょう。
奥まで届くUVA、強いエネルギーのUVB。ダブルパンチの紫外線と日焼けのしくみ
では紫外線のことをもう詳しく見ていきましょう。
紫外線には、紫外線A波(UVA)と紫外線B波(UVB)があります。本当はC波もあるのですが、これはオゾン層で遮断され、地上には届かないので考える必要はありません。
ヒリヒリと焼いて赤くするUVB
UVBは、肌の表面をヒリヒリと焼き、赤くほてらせたり水ぶくれをつくったりします
夏に海に行くと真っ赤になったり、それが悪化して火傷状態になって水ぶくれができた経験がある人もいると思いますが、その原因はUVBです。強い日差しの下で肌がジリジリする感覚があると言えば分かりやすいかもしれません。
このUVBはエネルギー量が多く、肌の表面の細胞を直撃して炎症を起こします。これが真っ赤になる原因です。また肌に過剰にメラニン色素を作り、色素沈着を引き起こします。これがシミやソバカスになるんですね。
もっと怖いのは皮膚ガンを引き起こす可能性。もちろんすべての人がなるわけではないのですが、考えると怖いですよね。
このUVBにはもうひとつ特徴があり、「直接浴びなければ、影響はうんと軽減できる」という点です。例えば帽子や日傘を使ったり、日陰に入ったり、長袖を着るだけでもUVBの影響はかなり抑えられます。
肌の奥に届き、将来のシミやシワの原因を作るUVA
では、もうひとつのUVAは何かというと、こちらはUVBほどのエネルギーはありません。だから炎症を起こすようなこともありません。
それなら安心かと思いきや、このUVAがシミやシワの大きな原因だということが最近になって分かってきました。本当の悪者はUVAの方だったんですね。
UVAは波長が長く、ゆるゆると肌の奥に入り込んで行きます。肌の表面をジリジリと焼くUVBとは明らかに別のもので、目に見える変化はあまり起こしません。
でも肌の内部では、お肌のハリとツヤのベースとなるコラーゲンを変性させて、将来のシワの原因を蓄積していきます。
さらにたちが悪いのは、雲も通り抜けるので多少のくもり空の日でも影響があるということ。さらに窓ガラスも通り抜けてしまいます。日当りのいい部屋は気持ちがいいですが、しっかりとUVAに悪さをされているんですね。
私の知り合いの女優さんは、夏でも真っ白お肌が自慢です。まさに透き通るような肌なのですが、「朝起きて一番に何をする?」という話になった時、「まずは日焼け止めをつけてからカーテンを開ける」と言われ、驚いたことがあります。
もちろんカーテンは、遮光効果のある分厚いもの。たまにネコちゃんがカーテンを開けてしまうらしく、朝の光を浴びて目が覚めると、「紫外線を浴びてしまった」と朝から憂うつになるのだとか。色白美肌をキープするには、そこまで徹底する人がいるんですね。私にはムリですが(笑
次の記事では、正しい日焼け止めの選び方をご紹介します。
ブログをはじめた理由
はじめまして。フリーランスライターのRADAです。
フリーランスライターをする中で、美容関係のお仕事をいただくことが多く、美肌への関心が年々強くなりました。
記者発表や取材で化粧品をいただき、たくさんの情報を見聞きしながら、山のような商品を試してきました。
若かりし頃は、敏感肌&乾燥肌だと思っていたのですが、一部を除くほとんどの化粧品を無難に使ってこれたことを考えると、少なくとも30代までは普通肌だったようです(笑
美肌へ関心が特に強くなったのはアラフォーから。
シミやシワが気になりだし、美容皮膚科やエステに行ったり、ホームケアにチカラを入れたり・・・。
レーザーやイオン導入、ヒアルロン注射、謎のクスリ(サプリです・笑)を言わるままに実践し、家では毎日美顔器を使い、マッサージもしたのですが、結果はやっぱりイマイチ。
神様、ヘルプミー!!!!!!
ということで、それまでの知識を一旦リセット。
「本当の美肌って何?」「私の求める肌ってどんなの?」というところからリスタートし、今に至ります。
毎日のケアをするには、化粧品メーカーや美容クリニックの裏事情も知っていなければ正しい判断はできません。実は奥深く、複雑な美容業界の現状。そんなこともお伝えできればと思います。
私の美肌探しの旅はまだまだ続きます。
さらに年齢を重ねれば、別の課題も出てくるでしょう。しかもたくさん・・・
それでも肌の基本的な構造や特性、さらに自分の肌の特性をしっかり理解していれば、どんなトラブルにも対応できるのではないかと思っています。
女性の美肌づくりの旅は一生続きます。
旅を止めたら女も終わり・・・
そう自分に言い聞かせながら、真の美肌を目指してがんばります。